2010/10/15

Science in Style

インペリアル・カレッジ・ロンドンと英 Fabrican社が開発した技術では、エア ゾールを使って体に直接噴射し、衣服を作成することができる。乾燥するとはがすことができ、洗濯も可能で、何度も着用できるという。
スプレー式衣服は、他の衣服といっしょにクロー ゼットにしまうことができる。
このスプレー式衣服は、短い繊維と、その繊維を結 合させるためのポリマー、 それに布を液体化する溶剤でできている(織ることのない繊維、フェルトの要領だ)。
高圧のスプレーガンまたはエアゾール缶を使って吹 きかけることができる。色 や質感は多様なものが可能で、布の質感は、ウール、リンネル、アクリルといった素材のタイプと、スプレーを体に吹きかける方法によって異なってくるという。
Fabrican社によると、この技術はファッ ションに留まらず、医療用包帯などにも応用可能という。ただし、まだ試作品の段階であり、例えば溶剤の匂いの問題 などを解決する必要 がある。

映像はこちら
この記事を読んだ時に、面白い!と思いました。
洗濯もできるなんて実用的だし、布の質感もタイプがあって、触ってみたい~
自分が実際にこのスプレーを使って何か作るとしたら、マフラーどまりになりそ うだけど遊び感覚で吹きかけてみたいー
これなら、縫い代の始末は考えなくていいです ね(笑)
しかも、一発勝負のものしか作れないのかしら?
映像を見ていて、ワンピースは、どこが明きになっているのかも気になるところです。
医療用包帯で白だけでなく、柄ものとかも出てきそうですね。
これから、どのような使い方ができるのか楽しみです。

2010/08/06

Essence of Fashion



ある日、寝ている時に誰かに質問されました。
「あなたは、自分の仕事の本質を知っていますか?」と。
やっていること? 洋服を作ってますけど。。。
ファッションのことかな???
私は物事をニュアンスで捉えていて、言葉で表現する事が苦手なのですぐさまgoogleで検索してみる。
ファッションについてたくさん情報はあるけれど、ピッタリするものがないな~と思っていたところ、文化服装学院 名誉学院長 小池千枝さんのレポートを発見しました。
以下は抜粋したものです。

人間を研究するってことは骨や筋肉や皮膚の動きを知り、営みを知り、心や感性を知ることよ。もう1つ大切なのは時間的な経過の中で物事を捉えること。
ファッションの本質は人間研究。だから人間の営みに関わるすべてのことと共通項があるの。建築も都市も、広く捉えれば社会の問題すべてが結局は人間という「心を持った立体」をどう捉えるか、どう切り込むかということに繋がっていきます。本質は変わらない。
人 は常に動く生き物で、その動きは美しい。
美しさに自信を持ち、動きについてくる服をつくるためには、解剖学的な知識と立体裁断が必要である。  デザインとは、人の身体の上に空間を創造していくことだ。肉体の上にどれだけの空間をつくるかで、つくりだされる空間が運動量やラインになっていく。ま た、人が変身できるという要素も必要だ。
服づくりとは、「心があり、成長し、老化していく人間に服を着せるとはどういうことか」を考えることである。
このレポートを読んだ時は、かなりテンションが上がり思わず YES!! といった気分だったけど、冷静になって読み直すと全てにおいて共通していることだった。。。 当たり前かー 繋がっているんだから。
でも、ちょっぴり自分の仕事に誇りを持てた瞬間でした。
服作りはチームジョブだと思うので、デザイ ナー、パタンナー、縫製担当者、それを販売してくれる人など、たくさんの人の気持ちが服に宿る。だから、技術の向上を目指すのはもちろんだけれど、「不機嫌は伝染する」というのを知ってから気持ちをニュートラルに保つ事に気をつけていま す。(たまに深い溝に落ちて、もがくこともあるけれど。。。)
私達の手がけた洋服が、誰かを笑顔にしたり、クローゼットの中の「お気に入り」であったら嬉しく思う。